医院開業コラム 2026.11.06 NEW

クリニック開業の物件選び|テナント・居抜き・医療モールの違いと確認点を解説

クリニックの開業準備で、物件選びは後から変えにくい決定の1つです。テナントか戸建てか、医療モールや居抜き物件を選ぶかによって、初期費用や設計の自由度、開業までの期間が変わります。立地が良くても、契約した後に設備や法令の条件で希望どおりの診療ができないとわかれば、計画を大きく見直すことになりかねません。

本記事では、物件の種類ごとの違い、物件を探す前に決めておく条件、内見と契約前に確認したいポイントを解説します。北海道で開業する場合に確認したい冬の条件や、パルテクノの施工実績から見た診療科別の広さの例も紹介します。

クリニック開業の物件は4種類|テナント・戸建て・医療モール・居抜きの違い

クリニックを開業する物件には、主にテナント、戸建て、医療モール、居抜き物件の4つの選択肢があります。このうち居抜き物件は、建物の形ではなく内装の状態による分け方で、テナントや医療モールの区画で見つかることもあります。まずは4つの違いを表で確認しておきましょう。

種類

初期費用

設計の自由度

開業までの準備期間の目安

主な注意点

テナント

中

中(建物の条件の範囲内)

12〜14ヵ月(うち工期2〜4ヵ月)

設備の容量、看板、利用時間などビル側の制約

戸建て

高

高

18〜24ヵ月(うち工期6〜10ヵ月)

土地探しと建築にかかる期間と費用

医療モール

中

中(モールのルールの範囲内)

10〜12ヵ月(うち工期1.5〜3ヵ月)

賃料・共益費、同じ診療科の入居ルール

居抜き

低〜中

低〜中(前の内装を生かすほど制約が大きい)

改修の範囲によって変わる

設備の傷み、内装や設備を引き継ぐ条件

初期費用と設計の自由度は4つを比べたときの傾向で、実際の費用は物件の状態や工事の内容で変わります。準備期間は「クリニックの開業スケジュールと準備」で紹介している目安です。居抜き物件は改修の範囲で工期が大きく変わるため、目安を示していません。

テナント|ビルや商業施設の一区画を借りる

青空を背景にした中層のオフィスビルの外観

テナント開業では、ビルの一区画を借りて内装工事を行います

テナントは、オフィスビルや商業施設、駅ビルなどの一区画を借りて開業する方法です。駅の近くや街の中心部で物件を探しやすく、建物を建てない分、戸建てより初期費用と準備期間を抑えやすくなります。一方で、電気の容量や給排水の位置、空調の運転時間、看板を出せる場所はビルの条件に左右されるため、診療に必要な設備が入るかを契約前に確かめる必要があります。

パルテクノが開業を支援した「さわき眼科・形成クリニック」は、旭川駅直結のビルの2階にあります。院長は勤務医時代、駅からの道順を尋ねる電話を何度も受けた経験から、開業するなら患者さんが迷わない場所にすると決めていたそうです。詳しくは「さわき眼科・形成クリニックの開業事例」で紹介しています。

戸建て|土地を取得または借りて建てる

白い外壁と木目の軒天が特徴の釧路中央メンタルクリニックの外観と駐車場

パルテクノが設計・施工した戸建てのクリニック(釧路中央メンタルクリニック)

戸建ては、土地を購入または借りて、クリニックの建物を新しく建てる方法です。間取りや駐車場の台数、患者さんとスタッフの動線まで自由に計画できる反面、土地探しから建築までの期間が長く、初期費用も大きくなります。土地を選ぶときは、広さや形に加えて、用途地域などの法令の条件、上下水道や電気の引き込み、道路からの入りやすさもあわせて調べます。

パルテクノでは、釧路市の「釧路中央メンタルクリニック」(2025年3月竣工)など、戸建てのクリニックの新築も手がけています。

医療モール|複数の診療所と薬局が集まる建物

クリニックや店舗が入る2階建ての複合商業施設の外観と雪の積もった駐車場

パルテクノが設計・監理を手がけた複合商業施設「メディカルスクエア二十四軒」(札幌市西区)

医療モールは、複数の診療所と調剤薬局が1つの建物や敷地に集まった形態です。医療機関に加え、食品や衣服などを扱う店舗が入る複合商業施設もあります。患者さんは1か所で複数の診療科を受診でき、開業する側にとっても、ほかの診療科に来院した人にクリニックを知ってもらえる機会があります。ただし、賃料や共益費の水準、同じ診療科を入れないといった入居のルール、モール全体の休診日や利用時間との関係は、物件ごとに確認が必要です。

パルテクノは、札幌市西区の複合商業施設「メディカルスクエア二十四軒」で建物の設計・監理(鉄骨造2階建て・延床面積1,498.27㎡)を担当し、入居する「だい整形外科クリニック」と「もりうち皮膚科医院」の内装工事も手がけました。

居抜き物件|前の医療機関の内装や設備を引き継ぐ

居抜き物件は、以前に営業していたクリニックなどの内装や設備が残ったまま借りる物件です。間仕切りや給排水・電気の設備をそのまま使えれば、初期費用と工期を抑えられます。ただし、別の診療科だった物件では、間仕切りや水回りを大きく変える工事が必要になり、費用を抑えられないこともあります。検討するときに見ておきたいのは、次の4点です。

  • 間取りと部屋の数が、予定している診療に合うか
  • 残っている設備の年数と傷み具合
  • 内装や設備を引き継ぐ条件(譲渡の対象と価格、リース契約が残っていないか)
  • 退去するときに元に戻す範囲(前のテナントが造った内装も含まれるか)

特に退去時の原状回復の範囲は、開業の準備中には意識しにくい点です。契約で確かめたいことは、後半の「賃貸借契約で確認したい条件」で詳しく解説します。

クリニックの物件を探す前に決めておきたい3つの条件

物件情報を見始める前に、比べるための条件を決めておくと、候補を効率よく絞り込めます。条件があいまいなまま内見を重ねると、良さそうに見えた物件が実際の診療に合わず、探し直しになることがあります。

診療科と診療内容から必要な広さを考える

最初に、診察室、処置室、検査室、待合室、受付、スタッフルーム、トイレなど、予定している診療に必要な部屋と数を書き出します。同じ診療科でも、行う検査や処置、スタッフの人数によって必要な広さは変わります。参考として、パルテクノの施工実績に掲載しているクリニックの面積を紹介します。

診療科

所在地

面積

眼科(眼瞼形成)

旭川市

約49坪

皮膚科

札幌市西区

約49坪

内科

札幌市豊平区

約51坪

小児科

札幌市豊平区

約61坪

皮膚科

札幌市中央区

約65坪

内科・内視鏡

札幌市西区

約68坪

眼科

札幌市西区

約77坪

整形外科

札幌市西区

約131坪

坪数は各クリニックの施工実績ページの面積を坪に換算し、四捨五入したものです。同じ眼科でも約49坪と約77坪の例があるように、診療の内容や規模によって広さには幅があります。

「すみかわ皮膚科アレルギークリニック」の院長は、開業前はこの広さで採算が取れるか不安だったものの、今では手狭に感じるほどだと振り返っています。開業後の患者数の伸びや、将来の検査機器の追加も見込んで広さを決めることが大切です。

開業エリアは診療圏調査で絞り込む

どのエリアで開業するかは、物件を探す前に診療圏調査で絞り込みます。人口や年齢構成、同じ診療科の医療機関の数を先に確かめておくと、物件は気に入ったのにエリアの患者数が足りない、という失敗を防ぎやすくなります。手順は「診療圏調査とは?方法と結果の見方」で解説しています。

また、2026年4月からは、外来医師過多区域に指定された地域で無床のクリニックを開設する場合、原則として開設の6ヵ月前までに都道府県への届出が必要です。候補エリアが対象になるかどうかも、あわせて調べておきます(制度の概要は「クリニックの開業スケジュールと準備」)。

物件にかけられる費用と開業時期を決める

テナントや医療モールの場合、物件探しは開業のおおむね18〜12ヵ月前、開業地を選ぶ段階で始めます。戸建ては準備期間の目安が18〜24ヵ月と長いため、土地探しをさらに早く始める必要があります。開業したい時期から逆算して、物件の種類を選ぶことになります。

費用は、物件そのものにかかる費用と、内装・設備の工事費を分けて考えます。

物件の種類

物件にかかる主な初期費用

テナント・医療モール(賃貸)

保証金(敷金)、礼金、仲介手数料、前払いの賃料

居抜き(賃貸)

上記に加えて、内装や設備を引き継ぐ場合の譲渡代金

戸建て

土地の購入費(借地の場合は地代などの費用)、建物の建築費

賃貸では、契約から開業までの内装工事の期間にも賃料がかかることがあるため、融資を受ける時期とあわせて資金の流れを整理しておきます。資金計画は「クリニック開業に必要な資金は?」で解説しています。北海道の一部の市町村には、土地・建物の取得費や賃料を助成する制度もあります(「北海道のクリニック開業の補助金・助成金まとめ」)。

内見で確認したいクリニック物件のチェックポイント

条件に合う物件が見つかったら、内見で立地と建物・設備を確かめます。図面や募集資料だけではわからないことも多いため、見る項目を事前に決めておくと、確認漏れを防ぎやすくなります。

立地のチェックポイント

立地は、患者さんが通いやすいか、見つけやすいかという視点で確認します。

確認項目

確認すること

アクセス

最寄り駅やバス停からの距離、幹線道路からの入りやすさ

見つけやすさ

道路や駅からの見え方、入口のわかりやすさ

駐車場

台数、出入りのしやすさ、専用か共用か

階数

1階か2階以上か、エレベーターや段差の有無

周辺環境

住宅地か商業地か、同じ診療科の医療機関や調剤薬局の位置

車で来院する患者さんが多い地域では、駐車場の台数と出入りのしやすさが特に重要です。高齢の患者さんやベビーカーで来院する家族が多い診療科では、エレベーターや入口の段差も確かめます。内見は1回で決めず、曜日や時間帯を変えて来院の経路を歩いたり車で走ったりすると、図面ではわからない通いやすさが見えてきます。

建物・設備のチェックポイント

テナント区画の断面図に、天井の高さと床下、床の強さ、給排水、電気容量、空調・換気、看板・出入口の6つの確認ポイントを示した図

テナントの区画で、内見のときに確認したい建物・設備のポイント

建物・設備の条件は、希望する診療ができるかどうかに直結します。契約した後に変えようとすると大きな工事が必要になったり、ビルの条件で変えられなかったりするため、内見の段階で確認します。

確認項目

確認すること

足りない場合の影響

天井の高さ・床下

配管やダクトを通す余裕があるか

水回りや空調の位置が限られる、天井が低くなる

床の強さ

重い医療機器を置けるか

補強工事が必要になる、置けない

給排水

給水・排水の位置と太さ、増やせるか

トイレや手洗いの数・位置が限られる

電気容量

医療機器や空調に必要な容量を確保できるか

増設の工事と費用がかかる、計画どおりに使えない

空調・換気

個別に運転できるか、室外機を置く場所があるか

診療時間に合わせて運転できない、換気が足りない

看板・出入口

看板や窓面の表示を出せるか、出入口の幅

見つけてもらいにくい、車いすで入りにくい

これらは図面や写真だけでは判断しにくい項目です。設計・施工の担当者と一緒に内見すると、改修にどの程度の工事が必要かを契約前に見積もれます。

診療科によって確認したいこと

診療科によっては、特に確認しておきたい条件もあります。

診療科

特に確認したいこと

内科(内視鏡検査を行う場合)

内視鏡を洗浄するための給排水、検査後に休むスペースの広さ

整形外科

リハビリ室の広さ、エックス線室の遮蔽と上下階・隣の部屋の使われ方

眼科(手術を行う場合)

手術室に必要な空調の条件

小児科

感染症が疑われる患者さんを分けられる待合や出入口、ベビーカーでの出入り

エックス線装置を置く部屋の遮蔽の計画は、上下階や隣の部屋の使われ方によっても変わるため、テナントでは上下階がどう使われているかも聞いておきます。重い機器の置き場所は、床の強さが建物の構造で決まるため、建物の図面や構造の資料で確かめます。

北海道でクリニックの物件を選ぶときに確認したい冬の条件

除雪した雪が道路脇に積まれた冬の北海道の通り

北海道では、除雪した雪の置き場や冬の来院経路も確認しておきます

北海道で開業する場合は、冬の条件も物件選びの確認項目に加えます。雪の季節は長く、その間の通いやすさや維持費は物件によって差が出ます。内見が夏や秋になる場合は、管理会社や貸主に冬の除雪の方法や雪の置き場を聞き、近くの建物や歩道の冬の様子も確かめておきましょう。

確認項目

確認すること

駐車場の除雪

誰が除雪を手配し、費用を誰が負担するか

雪を置く場所

除雪した雪を敷地内に置く場所があるか、雪山で駐車できる台数が減らないか

出入口

風除室の有無、出入口やスロープの凍結対策、ロードヒーティングの有無と費用の負担

屋根・外壁

出入口や駐車場に屋根からの落雪がないか

暖房・断熱

待合室や出入口の付近が冬に寒くならないか、空調の暖房能力は足りるか

冬の来院経路

歩道の除雪状況、バス停や駅から歩く道の状態

テナントや医療モールでは、駐車場の除雪やロードヒーティングの費用が共益費に含まれる場合と、借主が別に負担する場合があります。どちらに当たるかを契約前に確かめておくと、開業後の費用の見通しが立てやすくなります。

戸建てを新築する場合は、敷地の中に雪を置く場所を計画しておきます。置き場所が足りないと、冬に使える駐車場の台数が減ったり、排雪の費用がかかったりします。また、冬の工事になるかどうかで工程や費用が変わる場合があるため、開業時期とあわせて工事の時期も検討します。

物件の契約前に確認したい法令と行政への事前相談

クリニックとして使えるかどうかは、建物の状態だけでなく法令の条件でも決まります。物件の申込みや契約の前に確かめておきたい項目は、次のとおりです。

確認すること

ポイント

主な確認先

用途地域

診療所はすべての用途地域で建てられる。市街化調整区域では、土地に新しく建てる場合も、既存の建物の用途を診療所に変える場合も、都市計画法の許可が必要

市町村の都市計画・開発許可の担当

用途変更の手続き

無床の診療所に用途を変える場合、用途変更の確認申請は不要。ただし建築基準法や消防法の基準には合わせる必要がある

設計者、市町村の建築担当

消防法上の扱い

診療所は特定防火対象物に当たる。ビルに入ると、建物全体で必要な消防用設備が変わる場合がある

所轄の消防署

保健所への事前相談

構造設備や診療所名は開設前に相談できる。保険診療を始める時期から逆算して開設届を出す

開設地を管轄する保健所

エックス線装置

設置後10日以内に届出。部屋の壁・床・天井に基準を満たす遮蔽が必要

開設地を管轄する保健所

用途地域では、診療所は住宅地を含むすべての地域で建てられますが、病院は一部の地域で建てられません(建築基準法別表第二)。建物の用途を変える場合に確認申請が必要になるのは、変更後の用途が特殊建築物で、その部分が200㎡を超えるときです。確認申請の対象になる特殊建築物(建築基準法別表第一)に診療所が含まれるのは、患者の収容施設がある有床診療所だけのため、無床の診療所であれば用途変更の確認申請は不要です。

注意したいのは消防法です。診療所は多くの人が出入りする「特定防火対象物」に当たり、事務所だけが入っていたビルに診療所が入ると、建物全体で自動火災報知設備などが必要になる場合があります。札幌市消防局も、テナントの入れ替わりなどで必要な消防用設備等が変わる場合があると案内しています。必要な設備は建物の面積や階段の数などでも変わるため、所轄の消防署に問い合わせます。

保健所の手続きでは、医師個人が無床の診療所を開設する場合、開設後10日以内に診療所開設届を提出します。ただし札幌市は、保険診療を始めるための北海道厚生局の手続きに開設届出済証が必要になるため、診療開始の前月の初旬頃までに開設届を出すよう案内しています。開設前には、構造設備や診療所名を保健所に相談できます。医療法人が開設する場合は、開設前に開設許可の申請が必要です。

いずれも、物件の図面をもとに設計者と一緒に保健所や消防署へ相談しておくと、契約した後に想定外の工事が必要になる事態を避けやすくなります。

賃貸借契約で確認したい条件|賃料・契約期間・工事区分・原状回復

テナントや医療モール、居抜き物件を借りる場合は、賃貸借契約の条件も物件を比べる材料になります。開業後の経営や将来の退去にも関わるため、契約書の内容は申込みの前に目を通しておきます。

賃料・保証金と、賃料が発生する時期

月々の賃料と共益費に加え、保証金(敷金)の額と、退去時にどれだけ戻るか(償却の有無)を確認します。賃料がいつから発生するかも大切です。内装工事の期間中から賃料がかかると開業前から固定費が出ていくため、工事期間の賃料を減額・免除してもらう条件(フリーレント)を交渉できる場合があります。

「すみかわ皮膚科アレルギークリニック」では、院長が物件の広さに対して採算の不安を感じていたため、パルテクノが家賃の交渉に動き、最初の数年は段階的な家賃設定になりました(「すみかわ皮膚科アレルギークリニックの開業事例」)。交渉できるかどうかは物件や貸主によって異なりますが、契約した後に条件を変えてもらうのは難しいため、賃料や工事期間の扱いは契約の前に相談しておきましょう。

契約の種類と期間|普通借家と定期借家

普通借家契約は、期間が満了しても、貸主が更新を断るには正当な理由が必要です。一方、定期借家契約は期間の満了で終わり、更新はありません。貸主は契約の前に、更新がないことを書面などで説明する必要があります(借地借家法第38条)。

定期借家の場合、期間が終わった後も同じ場所で診療を続けるには貸主との再契約が必要で、再契約できるかどうかは貸主との合意しだいです。クリニックは内装や設備に大きな費用をかけるため、契約期間の長さと再契約の条件を事前に確かめておきます。

工事区分と原状回復の範囲

テナントの工事は、ビル側が費用を負担する工事、借主の費用でビル側が指定する業者が行う工事、借主が選んだ業者が行う工事に分かれることがあります。これらは「A工事・B工事・C工事」と呼ばれる区分で、どれに当たるかはビルごとに違います。空調や電気の容量を増やすなど、ビルの設備に関わる工事は借主の負担でもビル側の業者が行う区分になっていることがあり、工事費の見通しに影響します。

退去するときに、どこまで元の状態に戻すか(原状回復の範囲)も、契約書で確かめておきたい点です。スケルトン(内装のない状態)に戻す契約では、退去時に内装の撤去費用がかかります。居抜きで借りた場合は、前のテナントが造った内装まで撤去の対象になるかどうかも、あわせて確かめます。

看板・診療時間・入居のルール

ビルや医療モールには、看板を出せる場所や大きさ、建物の利用時間、休日の出入りや空調の運転、同じ診療科の入居制限などのルールがあります。夜間や土日にも診療する予定なら、その時間に建物へ入れるか、空調を使えるかを管理会社に聞いておきます。

物件探しから契約までの流れとパルテクノのサポート

物件探しから契約・開業までの流れ

条件の整理から設計・工事と開設手続きまでの8つのステップを示した図

物件探しから開業までは、8つのステップで進めます

物件探しから契約、開業までは、次の順番で進めます。

  1. 診療科と診療内容、必要な広さ、予算、開業時期を整理する
  2. 診療圏調査で候補エリアを絞り込む
  3. 条件に合う物件を探す(不動産会社や開業支援会社への相談、物件情報サイトなど)
  4. 設計・施工の担当者と内見し、立地と建物・設備を確認する
  5. 概算のプランと工事費を出して、物件ごとに比べる
  6. 図面をもとに、保健所や消防署へ事前に相談する
  7. 賃料や工事区分などの条件を交渉し、契約する
  8. 設計・工事を進め、開設の手続きを行う

ポイントは、契約の前に内見と概算、行政への相談を済ませておくことです。物件ごとに工事費や必要な手続きを比べてから契約すると、賃料だけでは見えない費用の差もわかります。全体のスケジュールは「クリニックの開業スケジュールと準備」で解説しています。

パルテクノの物件探し・開業支援

パルテクノは、クリニックの設計・施工を行う建築事業に加えて、賃貸物件の仲介・管理や売買の仲介を行う不動産事業も手がけています。物件探しから設計・施工まで同じ会社に相談できるため、「立地は良いが、クリニックへの改修が難しい」といったミスマッチを契約前に見つけやすくなります。

物件探しの段階では内見に同行し、設計・施工の視点から物件の構造や設備の容量、改修できる範囲を確認しています。開業地や図面の初回のご提案は無料で、設計のプランニングも、内容に納得して契約いただくまで費用はかかりません。

これまでに、札幌市をはじめ旭川市や釧路市などで、テナントの内装工事から戸建てのクリニックの新築、医療モールの建物の設計・監理まで手がけてきました。北海道の市町村の開業助成を活用する場合は、申請のサポートも行っています(「北海道のクリニック開業の補助金・助成金まとめ」)。

まとめ|物件は立地・建物・法令・契約条件から比べて選ぼう

クリニック開業の物件は、テナント・戸建て・医療モール・居抜きの4種類で、初期費用や設計の自由度、開業までの期間が変わります。物件を探す前に、必要な広さ、開業エリア、予算と開業時期を決めておくと、候補を同じ基準で比べられます。

内見では、立地と建物・設備、診療科ごとの条件を確かめ、北海道では除雪や雪の置き場といった冬の条件も確認します。契約の前には法令の確認と保健所・消防署への相談を済ませ、賃料や契約期間、工事区分、原状回復の範囲を書面で確かめることが大切です。立地・建物・法令・契約条件を順に確かめながら、納得できる物件を選んでいきましょう。

パルテクノでは、物件探しや開業地の選定から設計・施工、開業後のアフターケアまで、北海道のクリニック開業を一貫して支援しています。北海道でクリニックの開業物件をお探しの方は、診療科目・開業予定時期・開業希望エリアを添えて、お気軽にご相談ください。

クリニックの物件探し・開業地選びについて相談する